食べ物の糖化反応!食品に含まれる良いAGEsと悪いAGEs

AGEにも良いものと悪いものがあると知っていましたか?

小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱したホットケーキの表面はこんがりキツネ色になります。この糖化した部分にAGEが発生しています。
このように焼き目のついた食品はAGEが多いことで知られています。
AGEとは「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のことで、強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。

この反応をメイラード反応といい、これはタンパク質+糖という条件がそろえば何にでも起こる化学反応であり、加熱していなくても、熟成とともに反応が進行する味噌や醤油などの発酵食品にも関係しています。
体に良いはずの発酵食品にAGE?と少し混乱するかもしれませんが、食品中のAGEが必ずしも有害かというと、そうとは限らないのです。

メイラード反応が進んでいくと生まれる、 様々なAGEの中でも良いAGEに分類されるのがメラノイジンです。メラノイジンは風味や味わいに関わる物質で、強い抗酸化作用があり体を若々しく保つのにも一役買ってくれています。これが発酵食品が体に良いと言われる理由の一つです。

体に良いAGE:メラノイジン
体に悪いAGE:アクリルアミドなどの発がん性関与物質

アクリルアミドは、世界各国で研究が進み、高温により食品中のアミノ酸の一種であるアスパラギンがブドウ糖、果糖などの還元糖と反応してアクリルアミドへ変化することが明らかになっています。

食品安全委員会は以下のように結論づけています。
アクリルアミドが高温で加熱した食品に含まれていることが判ったあとも、各国の公的機関で、特に今までの食生活を変えるように指導しているところはありません。油で揚げるなど、従来から行われてきた高温加熱の料理方法でもアクリルアミドを食品とともに摂ってきたと考えられますので、これまでの食生活をただちに見直す必要はないでしょう。

大切なことは、
(1)十分な果実、野菜を含む様々な食品をバランスよく取り、揚げ物や脂肪が多い食品の過度な摂取を控える。
(2)炭水化物の多い食品を焼いたり、揚げたりする場合には必要以上に長時間、高温で加熱しない。

食品安全委員会では、まずはバランス良い食生活を奨励しています。 その上で、調理の上で焦げ過ぎないよう、焼き目を付け過ぎない調理の仕方の工夫を推奨していますので、こちらを参考にして下さい。農林水産省リーフレット